断章406

 本当に大事なことは何度も繰り返し言わなければならない。

 「帝国」(これまでのアメリカ、今はロシア・中国も、やがてはドイツ?)が、おのれの国益=自国の意志を貫徹するために、“核攻撃”も辞さないと恫喝(どうかつ)し、軍事侵攻するという世界の現実(真実)があらためて露わになっている。「ダークサイド」のフォースを信じるロシア「帝国」のプーチン皇帝閣下は言う。「逆らうな。服従せよ!」と。

 

 “債権国”であることに安住して安逸をむさぼるなら、食糧・エネルギーの大半を輸入に頼り、すべてが白髪化していく日本に未来はない。

 国は〈富国強兵〉〈殖産興業〉を、企業は〈マーケティング〉と〈イノベーション〉 ――たとえば、「セイコーエプソン3Dプリンターに参入する。金属や樹脂などあらゆる硬さの材料を精密に押し出す独自技術を採用した装置を2023年にも実用化する。これまで必要だった特殊材料を使わず、製造時のコストが10分の1程度になる。少量多品種で簡単に生産できる3Dプリンターが自動車などの製造現場で実用段階に入る」(日本経済新聞) ―― を、個人は〈勤倹力行〉〈創意工夫〉という〈基本戦略〉に回帰しなければ、次代の日本はない。まず、断固としてそう決意すること ―― 「不屈のかわりになるものはない。技能では補えない。技能がありながら落ちぶれる人間のなんと多いことか。天賦の才でも補えない。天才が報われないというのは、もはや定説だ。学歴でも補えない。世界は学歴があってもしぼんでいく人間でいっぱいだ。あきらめないこと。断固たる決意をもつこと。万能なのはそれだけだ。『やりぬく』という思いこそが、これまでも、そしてこれからも、人としてぶつかる問題を打ち砕いていく」(オルデン・M・ミルズ)。

 

 「左翼」インテリは何かにつけて、「ドイツでは」「スウェーデンでは」「フィンランドでは」と、“出羽守”を持ち出してきた。今や、わたしたちが、「ドイツでは」「スウェーデンでは」「フィンランドでは」〈国防〉を大強化中だと、“出羽守”を突きつけなければならない。今こそ日本は、「左翼」インテリがいやがる、〈国防〉(意識・装備・製造・制度)を強化する必要に迫られている。