断章444

 「私たちはどうでもよくて取るに足らないことにばかり気をとられてしまう。そして相変わらず重大な事件に虚をつかれ、そんな事件が私たちの世界を形づくっていく」(『ブラック・スワン』)。

 ウクライナの砲声は、第三次世界大戦の接近を告げた。一発の凶弾は、日本の安全神話の完全な終焉を告げた。

世界=社会のおぞましい現実が、否応なく誰にも突きつけられる時代の幕が開いた。