2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

断章393

寒村の百姓に欠かせぬもの。それは天気と処世にかかわる「ことわざ」だった。それは百姓仕事と村社会で暮らしていくための生活の知恵であった。それらは土間に続く「小上がり」にある「日めくり」に書かれていた。わたしの亡母は、歩く『ことわざ辞典』だっ…

断章392

「社会主義の学説は、有産階級の教育ある代表者、インテリゲンチャによってつくりあげられた哲学的、歴史的、経済的理論の中から成長してきた。近代の科学的社会主義の創始者であるマルクスとエンゲルス自身も、その社会的地位からいえば、ブルジョア・イン…

断章391

2020年9月、内閣総理大臣だった菅義偉は、日本学術会議が推薦した会員候補のうち一部を任命しなかった。すると、白井 聡と仲の良いあるインテリが、「俺たち知識人に喧嘩を売ってんのか!」と吠えた。その時、わたしは心の中で、「どんだけ~(自分たちは偉…

断章390

「革命の指導者たちは、その理想を達成するために、さしあたりの貧乏は覚悟の上だろう。しかしながら、彼らの周辺には何百万の飢えた大衆が群がっている。そこで時を稼ぐために、これらの大衆にたいしては、すでに権力を失ったこれまでの実力者たちがあれこ…

断章389

「歴史を学ぶと、我々が歴史から学んでいないことがわかる」(ヘーゲル)。 「ある人間が征服や不滅、死後の再生という空しい欲求にとり憑かれ、それに悩まされたとき、彼はこのような熱望にたいして思いがけない解決を与えてくれるひとつの観念を見いだす。…

断章388

1967年頃の共産党系「学者」先生たち(たとえば横浜国立大学教授・越村 信三郎)は、特権的スターリン主義政治官僚のプロパガンダの受け売りをして、「今日、衰退し腐朽化を深めている資本主義世界体制は、安定的発展をとげつつある社会主義経済との競争のな…

断章387

暗い嵐の夜だった。貧乏長屋の雨戸は、激しくがたついた。停電した二間きりの屋内で、ろうそくの灯りがゆれていた。流転辛苦がもたらす夫婦喧嘩は、その寒々しい室内で、夜叉のように荒々しかった。部屋の隅で、わたしは膝を抱えてそれを見ていた。忘れるこ…

断章386

平岡 正明は、「山口 百恵は菩薩である」と言った。わたしは、「マルクスは、ブレーキのないフェラーリである」と言おう。 マルクスを読むと“やられる”インテリが沢山いる。前から見て横から眺めて、そしてボンネットを開けて、彼らは言う。「なんて官能的で…

断章385

わたしたちの国を守ることは、わたしたちの聖なる義務であり、名誉だ! もっと賢く、もっと強く、もっと豊かで、もっと助け合う日本のために、〈救国救民〉の旗を高く掲げ、「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」(ガンジー)。