2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

断章421

国際条約や国連決議など歯牙にもかけない国がある。世界は戦場である。隣国・ロシアは国益のためには戦争を躊躇しない国であると、銘記しなければならない。 旧弊(昔からの悪い思想や制度、習慣など)に甘んじないで、〈国益〉〈国防〉のための新たな一歩を…

断章420

「われわれは、国益のために暴力を使う用意がある隣国がいることを認識する必要がある」(ドイツ・ショルツ首相) ロシアは北海道の鼻先にいる。 「ロシア国防省は北方領土を含む地域で、機関銃と砲兵部隊の計3千人が訓練を始めたと発表しました。 ロシア国…

断章419

日本を豊かな強い国にするためにではなく、もっぱら日本を貶(おとし)めネガティブな“空気”を助長するために、「~国では」を語る“出羽守”たちがいる。彼らの多くは、“空想的平和主義”者でもある。引き合いに出される国の一つ、ロシアに隣接し旧・ソ連から…

断章418

目を皿のようにしてロシアによるウクライナ侵攻を見ている国が、間違いなくアジアに3つある。中国と台湾とベトナムである。中国と台湾は当然、ベトナムもまた当事者として。 なぜなら、ロシア・ウクライナと中国・ベトナムは、地政学的な構造が同じであるか…

断章417

「今回の戦争は多くの戦訓を日本に提供するが、ドローンもまた例外ではない。ドローンがあれば勝利できるわけではないが、もはやドローンなくして勝利はない。ドローンを軽んじ、いまだに武装ドローンも自爆ドローンも保有せず、研究も対策もない自衛隊は新…

断章416

哲学者を名乗る内田 樹が、AERA(朝日新聞出版が毎週発行する週刊誌)3月28日号に書いた記事がAERAdotにあった。 「ウクライナ侵攻が始まって3週間余りが経過した。侵略3日後に私はSNSにこう書いた。『プーチンのシナリオは(1)電撃的にウクライナ軍を撃破…

断章415

「平和と民主主義」を守るためには、国防力を強化しなければならない。 ドイツ首相の発言を心に刻むべきである。 「ドイツが冷戦後の外交・安全保障政策の大胆な転換に動いている。第2次大戦の反省もあり、ロシアとは対立よりも協力を優先してきたが、ロシア…

断章414

ロシアのウクライナ侵攻があばき出したことの一つは、日本の危機である。各国が自国の“国益”をあからさまに追求する弱肉強食の世界で日本は、中華「帝国」的紅色全体主義体制の中国、儒教的赤色全体主義体制の「北朝鮮」、大ロシア民族主義的権威主義体制の…

断章413

空想的平和主義にまどろむ日本の偽善的な自称「知識人」リベラル、たとえば、鳥越 俊太郎は、ウクライナ大統領の国会演説が報じられるや急にエキサイトして、おのれが国民代表であるかのような顔で反対した。たちまちネット民から“旧悪”をほじくられ、「ロシ…

断章412

ロシア、さらにベラルーシには断固たる“制裁”をしなければならない。しかし、“制裁”の効果にあまり期待はできない。というのは、あの経済小国・「北朝鮮」に対してさえ、“制裁”では、当初の目的(核放棄や弾道ミサイル廃棄)を実現できていないからである。 …

断章411

「英国は永遠の友人も持たないし、永遠の敵も持たない。英国が持つのは永遠の国益である」(19世紀の英首相パーマストン)。 弱肉強食・優勝劣敗の過酷な世界で、まともな主権国家は、〈国益〉〈国防〉の追求に日夜心を砕いている。 だから、ロシア制裁の足…

断章410

プーチンの思考・行動様式を追跡してきたフィオナ・ヒルは、こう言っている。 「子ども時代、彼はレニングラードの通りや中庭で決して諦めなかった。チェチェンでも諦めなかった。ウクライナでも、ほかの近隣諸国でも決して諦めようとはしない。ウラジーミル…

断章409

未来学者、アルビン・トフラーは、「1945年から1990年までの2,340週のうち、この地上が真に戦争から解放された週は全部で3週間しかなかった」と書いた。 外では血の雨が降り続いていたし、「北朝鮮」は日本の海岸から少女を拉致していたが、アメリカ軍の“核…

断章408

今もなお、ロシアは全面的な軍事侵攻を「特別軍事作戦」と呼び続けている。 ウクライナ人政治学者のグレンコ・アンドリーは、「今回のロシアによるウクライナ侵略は、前代未聞の暴挙であり、国際秩序を破壊する試みだ。現代の国際秩序では、国家主権が尊重さ…

断章407

「ならずもの国家」が調子づく苛酷な世界は、暗い。世界の安全保障環境は大きく変容し、わたしたちは1930年代型危機に直面している。 「赤十字国際委員会(ICRC)は7日、ロシア軍が包囲したウクライナの都市マリウポリで、民間人を避難させる『人道回廊』と…

断章406

本当に大事なことは何度も繰り返し言わなければならない。 「帝国」(これまでのアメリカ、今はロシア・中国も、やがてはドイツ?)が、おのれの国益=自国の意志を貫徹するために、“核攻撃”も辞さないと恫喝(どうかつ)し、軍事侵攻するという世界の現実(…

断章405

「鳩山 由紀夫元首相(75)が3月1日、ロシアのウクライナ侵攻に対し、<私はあらゆる戦争を非難する。ロシアは一刻も早く停戦すべきだ>とした一方、<同時にウクライナのゼレンスキー大統領は自国のドネツク、ルガンスクに住む親露派住民を『テロリストだか…

断章404

「運命は、備えている者に味方する」。1930年代型危機の再来に備えよ! それは、金融恐慌、巨大地震、パンデミック、核で威嚇する軍事大国による主権侵害(侵攻)などなどの、全面的な複合危機である。 ところが、わたしたちの国では、急速な少子高齢化の下…

断章403

「主権者は理論的には際限のない権力を持つ。しかし、際限のない権力でも、基本法に従って動く官僚機構を通じて行使するほかないのだ。これこそがドイツ人が法治国家と名付けることになるものだ。それは、20世紀にレーニン、スターリン、毛沢東のもとで出現…

断章402

「プーチン氏が一番恐れているのはウクライナにNATOが拡大することでないことも確かだ。この説は説得力に欠ける。本当に恐れているのは、民主主義が自国の玄関先にまで迫ることだ。だから、ウクライナが独立国家として自らの意志で選ぶ権利を否定したいと考…