2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

断章194

尾崎 秀実(おざき ほつみ)。1901年生まれの、この男は、知性の点では申し分無かった。なにしろ、「評論活動をしていた当時は、『最も進歩的な愛国者』『支那問題の権威』『優れた政治評論家』などと評価され、評論家としての権威・評判は共産主義が抑圧さ…

断章193

「中国が6月以降、ヒマラヤの小国ブータン東部の領有権を新たに主張している。ブータンと、その後ろ盾のインドは激しく反発する。中国の動きには、国境地帯で軍同士が衝突するインドに対し、揺さぶりをかける狙いがあるとの見方が強い。 中国が領有権を主張…

断章192

共産党は、「自分たちに都合の良い部分にだけ光をあてる」ご都合主義である(中国共産党の南シナ海をめぐる言説に顕著である)。 原始共産制(原始共同体)についても、生産手段の所有関係だけに光をあて、結果、それを「平等な共同社会」「平和で、牧歌的な…

断章191

イエス・キリストの使徒の一人で、「ペテロの否認(今夜、鶏が鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うであろう)」で有名なペテロは、漁師あがりの純朴で気弱な男だったが、殉教した。 「ローマ帝国におけるキリスト教徒への迫害は日を追うごとに激しく…

断章190

今年は戦後75周年の節目ということで、過去の戦争に思いをはせる報道も多かった。 8月10日の日本経済新聞に社会学者の談話が載っていた。 「戦争を反省することで重んじられるようになったものに教養主義がある。もともとは大正期に勃興したが、戦争を軍部の…

断章189

「全体主義の立場から見ると、ソ連システムはムッソリーニやヒトラーさらにはフランコのシステムと比べてもはるかに堅固で、全体主義としては遙かに完成されていると思われる。反対勢力だったときのレーニン主義はクーデターの技法であったが、権力の座につ…

断章188

日本の「朝日新聞」の定期購読層は、「産経新聞」を手に取らないだろう。しかし、韓国社会の分断は、日本よりも大きそうである。なので、韓国・「ハンギョレ新聞」の読者は、韓国・「朝鮮日報」を便所の落し紙以下の扱いにしそうである。その韓国紙「朝鮮日…

断章187

「内閣府が17日発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で1~3月期から7.8%、年率換算で27.8%減った。新型コロナウイルスの感染拡大で、リーマン・ショック後の09年1~3月期の年率17.8%減を超える戦後最…

断章186

「ファシズムでは、国家が自らの原理や価値観でもって個々人の意思や思想を律し、型にはめるための権威であるだけでなく、積極的に個々人の意思や思想を広く説き伏せていく強制力をもった機構となる。…ファシストはすべての個人及びあらゆる集団を絶対的な存…

断章185

日本のマスコミだけを見ていれば、あたかも、「日本は住みにくく生きづらい国」の代表のようである。ところが、諸々の世界ランキングにおいて、日本はさほど悪くは見られていない。例えば・・・ 「オーストラリア・シドニーに本部がある国際関係シンクタンク…

断章184

「全体主義に必要な6要素とは、1.社会をおおいつくすイデオロギー 2.独裁者が君臨するピラミッド構造の唯一の党 3.秘密警察による恐怖 4.メディアの独占 5.暴力の独占 6.中央計画経済」(C・J・フリードリッヒ、Z・ブレジンスキー)だという。中国(共産党)…

断章183

「広島の悲劇から75年、そしてベイルート大爆発(火元は硝酸アンモニウムの貯蔵倉庫だった)のきのこ雲に青ざめる」という本日の記事。 では、「北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁に反して核や弾道ミサイルの開発を続け、弾道ミサイルに搭載可能な小型化した…

断章182

「俗語としての出羽守(でわのかみ)は、他者の例を引き合いに出して物事を語る人のことである。ではの神という表現も存在する。特に、海外と比較して日本を揶揄(やゆ)する人を『海外出羽守』と呼ぶ。 出羽守とは本来、出羽国の国司を表す役職であるが、国…