断章246

 日本の「左翼」インテリは、韓国「従北左派」に、あるときは力を貸し、あるときは結託して「反日」に勤しんできた。その韓国「従北左派」は、最近、どうしているのだろうか?

 

 「韓国国会で14日、いわゆる『対北ビラ禁止法』(南北関係発展法改正案)が可決される中、米国をはじめとする国際社会から批判の声が殺到している。前・現職の官僚、有識者シンクタンク関係者、国際人権団体、韓半島専門家などが一斉に今回の法案に対して問題を提起している状態だ。今後の韓米関係に悪影響を及ぼすとの懸念も出ている。

 与党『共に民主党』が国会で野党の反対を押し切って採決を強行したこの法案は、ビラ散布などによって南北合意書に違反した場合、3年以下の懲役または3000万ウォン(約285万円)以下の罰金を科すとしている。北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長が今年6月、談話で対北ビラに対する不満を表明すると、韓国政府と与党の主導によって同法案が一気に推進された。

 米国務省の前・現職の官僚たちは、今回の法案を強く批判した。ロベルタ・コーヘン元国務次官補代理(人権担当)は14日(現地時間)、米政府系放送局「ラジオ自由アジア(RFA)」のインタビューで『金正恩指導力を強化し、北朝鮮住民の孤立を深めるだけだ』と述べた。これに先立ち、信教の自由を担当するサム・ブラウンバック大使、国際刑事司法を担当するモース・タン大使など国務省の高官らも『このような法を可決することは誤り』『問題が深刻だ』と批判している。

 今回の法案の問題点を提起し続けてきたワシントンのシンクタンクや学界からも、懸念の声が上がった。米国の北朝鮮人権委員会(HRNK)のグレッグ・スカラトー事務総長は『極めて限定的な情報流入手段の一部を禁止するというのは未来の南北統一のためにも決して望ましいことではない』と述べた。ケン・ゴス米海軍分析センター局長は『韓国政府は南北対話の再開の道を開くものだと考えているようだが、そうはならないだろう』と指摘した。

 米国の北朝鮮分析家として2017年に『アクセスDPRK』と題する地図を制作したジェイコブ・ボグル氏はツイッターで『反人権的な法によって暴政(tyranny)と戦うことはしない』と主張した。対北朝鮮専門家のジョシュア・スタントン弁護士は『平壌がソウルを相手に力自慢をした』として『対北ビラに終わらないだろう』と述べた。談話を通じてビラを非難していた金与正氏ら北朝鮮指導部が、今後さらに強い要求を突き付けてくるという意味に読み取れる。

 米国以外からも批判の声が殺到した。英国リーズ大学の韓半島専門家、アイダン・フォスターカーター博士は『恥ずべき日』と述べた。オランダ・ライデン大学のレムコ・ブルカー韓国学科教授も『非常に懸念される展開』と述べた。

 政府・与党による今回の法案措置が、来年1月に発足するバイデン政権時代の韓米関係に悪影響を及ぼすとの分析も示された。テキサス大学オースティン校のシーナ・グレイテンス教授は『ムン・ジェイン政権は、今回の措置が韓国の最も大きな資産である民主主義をどれだけ悪化させることなのかをきちんと理解しているのだろうか』として『韓国は、バイデン政権が率いる米国と、幅広い価値観に基づいたパートナーシップを追求することができる国だが、そのような能力を損なうだろう』と指摘した。

 民主主義や表現の自由などの価値に基づく同盟国との協力を追求するバイデン氏の戦線から、韓国が排除される可能性があるという趣旨だ。実際に米国政界では、今回の措置をめぐって『韓国を国務省のウォッチリスト(監視対象)』に入れるべきだとの主張まで出ている。クリス・スミス米下院議員は最近、声明を通じ、韓国政府と『共に民主党』を強く批判し、米下院外交委員会幹事のマイケル・マコール議員も14日、声明で『表現の自由は民主主義の核心価値』と主張した。

 こうした中、米ニューヨークに本部を置く国際人権団体のヒューマン・ライツ・ファウンデーション(HRF)側は、国連など国際社会に韓国政府を訴え、責任を問う方針を明らかにした」(2020/12/15 朝鮮日報オンライン)。

 

 そして、韓国「従北左派」は、中間派からさえ、こう見なされつつある。

 「韓国の中道野党『国民の党』の安 哲秀代表は20日、記者会見を開き、来年4月のソウル市長補欠選挙に出馬すると表明した。安氏は、『野党の単独候補として、政権の暴走を止める牽引車の役割を果たす』と述べ、文在寅政権との対決姿勢を鮮明にした。

 安氏は、文政権が検事総長の懲戒処分を決めたことなどを念頭に、『民主主義のふりをしながら、独裁政権になりつつある』」(2020/12/20 読売新聞)。