断章156

 昨晩のディナーのメインディッシュは、ご近所さんから頂いたタマネギで3倍増量したコンビニの「7プレミアム牛カルビ焼」(¥343-)だった。この時期、「タマネギ、うま~い」である。

 ジジイだから、何かにつけて、昔を思い出す。戦後まもない頃、すき焼きをした。野兎の肉だった。骨まで出刃包丁の背でミンチにして食べた。精肉店からタダで分けてもらったハムのクズを炒めて食べていた時代もあった。今は、トレーに入った冷凍食品とはいえ、牛カルビ焼である。贅沢な時代になったものである。

 鼻歌も出たのである。「俺ら岬の 灯台守は 妻と二人で 沖行く船の 無事を祈って 灯をかざす 灯をかざす 星を数えて 波の音きいて 共に過ごした 幾歳月の よろこび 悲しみ 目に浮かぶ 目に浮かぶ」(♪ 「喜びも悲しみも幾年月」)。

 

 この曲が主題歌だった「喜びも悲しみも幾年月」という映画は、「海上保安庁灯台部の前身である通信省灯台局の『一灯台守』夫婦の手記をもとにして造られた物語で、映画の中では標識技手、有沢四郎(佐田啓二)と妻きよ子(高峰秀子)の演ずる灯台守夫婦が、岬屋島の存在を判断するのに灯台以外なにもなかった昭和初期~戦中の時代に、暗夜を航海する船舶の安全のため365日間休むことなく、人生の喜びと悲しみも犠牲にして只一筋の光に全てを捧げて全国各地の灯台の灯を守った、25年間にわたる感動の年代記」(新潟県佐渡の旅行情報ブログ)を映画化したものだった。映画館は大入りで、立ち見だった記憶がある。

 生きていくことの大変さ、人知れず社会を支えることの大切さをしみじみと(子供だったのに 笑)感じたのである。

 

 海上保安庁といえば、世界がコロナ禍の最中にあるにもかかわらず(最中だから?)、中国公船の尖閣諸島領海侵入(最近は日本漁船に妨害行為をしているらしい)が継続し、日々対応に追われている。

 海上保安庁ホームページには、「領海侵入事案が発生した際には、その都度現場において退去要求を行うとともに、外交ルートを通じて中国政府に対して直ちに厳重に抗議し、即時の退去及び再発防止を強く求めている。なお、2018年7月1日には、中国海警局が人民武装警察部隊に編入されており、こうした中国の動向も引き続き注視していく必要がある」とある。わたしたちも注視すべきである。