断章450

 ええかっこしいの「左翼」インテリたちは、“非武装中立”だとか“自衛隊縮小”だとか“武器輸出絶対反対”、さらには“脱成長”いうバカ話を能天気にまきちらす。日本の軍事・戦争に関する研究・開発は、これまでおおいに妨害された(日本の国防について言えば、主観的にはどうであれ客観的には、「左翼」インテリたちは旧・ソ連や中国の手先として行動したのだ)。

 日本の国防産業・国防技術は、世界標準から立ち遅れてガラパゴス化した。そのため、主要な軍装備品の多くをアメリカに完全に依存することになった。

 「左翼」インテリたちの行動は、アメリカへの軍事的“従属”を深めることと国富の流失をもたらしたのである。「左翼」インテリたちの言うことに従がえば、日本はさらに貧しく弱くなる。

 先日、韓国がポーランドで手に入れたものを見よ!

 直射日光の下で、ホコリと油分のなかで、作業着の背中が汗でびしょこになるまで働いたわたしたちは、世の中はきれいごとでは回らないことを知っている。

 

 いまや世界の軍事情勢に注意を怠ること、国防産業・国防技術の強化発展をないがしろにすること(さまたげること)は、亡国への一本道である。

 たとえば、「イスラエル国防省は、上空からの攻撃ドローンやロケット弾にレーザーを使用して防衛する防空システム『アイアンビーム』の試験を行い上空のミサイルと攻撃ドローンをレーザービームで撃墜することに成功した。撃墜に成功した動画も公開している。

 イスラエルのベネット首相は自身のツイッターで『イスラエルはついに新たなアイアンビームのテストに成功しました。これは世界初のエネルギーを元にした兵器システムで上空のミサイルや攻撃ドローンを1回の発射につき3.5ドル(約500円)で撃墜できます。SF(サイエンス・フィクション)のように聞こえますが、リアルです』と語っていた。

 イスラエル軍は2021年にレーザービームによる実証実験も行い、1キロメートル先の上空の攻撃ドローンを撃墜していた。現在は1キロ先の上空のドローンを撃墜できるが、イスラエル軍は将来には100キロワットのレーザーで20キロ先の上空の攻撃ドローンも撃墜することができるようにする。

 イスラエル軍には『アイアンドーム』と呼ばれるミサイル迎撃システムが既に存在しており、2021年5月10日から約3000発のイスラム原理主義組織ハマスからのロケット弾や攻撃ドローンの9割を迎撃していたと報じられていた。(中略)アイアンビームはアイアンドームよりも低コストで開発、運用ができる。(中略)

 2020年に勃発したアゼルバイジャンアルメニアの係争地ナゴルノ・カラバフをめぐる軍事衝突でもトルコやイスラエルの攻撃ドローンが紛争に活用されていた。現在のロシアとウクライナの紛争でも多くの攻撃ドローンが活用されている。トルコの軍事ドローン『バイラクタル TB2』をはじめ、アメリカやイギリスからも多くの攻撃ドローンがウクライナ軍に提供されて、ロシア軍の侵攻阻止に貢献している。攻撃ドローンの大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。

 また、ドローンは製造コストも高くないので、大国でなくとも大量に購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益で、これからも様々な紛争で活用されてしまうだろう。そのため、上空からのロケット弾や攻撃ドローンからの防衛は国家の安全保障だけでなく、自国民の安全保障においても不可欠である」(2022/04/23 佐藤 仁)。

 あるいは、「シンガポールは徴兵制を施行しており、男性には22か月から24か月の兵役が義務付けられています。兵役を終了した49歳までの男性は、有事の際には召集を受けて軍で勤務する仕組みとなっており、シンガポール軍は最大で約125万6000人規模となります。

 ただ、シンガポールの人口は約563万8000名でしかなく、有事の際はともかく、平時において大規模な軍隊を維持することは困難です。このためシンガポール軍は少ない人員で防衛力を維持すべく、無人防衛装備の導入を積極的に進めています。

 シンガポール空軍はイスラエルから『ヘロン1』と『ヘルメス450』の2種類のUAV(無人航空機)を導入して運用しているほか、陸軍も国産のUAV『スカイブレード』を80機保有しています。また海軍も無人運用が可能な高速艇『Venus16』を導入しており、将来的には機雷の掃討や対潜水艦作戦への活用が計画されています。(中略)

 日本は少子高齢化に歯止めがかからず、将来の自衛隊の人員確保が困難。またシンガポールに比べてはるかに国土は広いものの、実弾射撃訓練などに適した訓練施設はあまり多くありません。こうした状況を鑑みると、少ない人員で防衛力を維持するため、無人防衛装備品の導入を進め、また訓練環境の整った海外での訓練を積極的に行なっているシンガポール軍のあり方は、今後の自衛隊にとって、大いに参考になる」(軍事ジャーナリスト・竹内 修)だろう。