2022-01-01から1年間の記事一覧

断章443

日本共産党の100年を総合的包括的に評価するためには、すでに完全に「オワコン」(オワコンとは、主に一般ユーザー又は個人ユーザーに飽きられてしまい、一時は栄えていたが現在では見捨てられてしまったこと)に落ちぶれた、ロシア10月革命とそれにつづく旧…

断章442

ウクライナからカスピ海を渡り、遙かなる秘境崑崙(こんろん)とゴビ砂漠を越えて8,000Km余り東。大海のなかに「動物王国」がある。この国には、たくさんの政党がある。政党のひとつに、協賛党という党中央への党員の服従ぶりが際立つ政党がある。輝かしい(…

断章441

世界がわたしたちを直撃する。 1930年代型複合的全面的危機の到来に備えなければならない。地域戦争がもたらすエネルギー・資源危機や食糧危機。世界金融恐慌、あるいは世界的なスタグフレーションという経済危機とそれが引き起こす政治危機の国際的連鎖。か…

断章440

「ロシアの侵攻を受けているウクライナで義勇兵として戦った元英陸軍兵士が、ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部で戦死した。遺族が公表した。 死亡したのは、3月に英陸軍を除隊しウクライナへ渡ったジョーダン・ギャトリー氏。このところ激戦が続くウク…

断章439

私は1987年に東京大学に入学した。いよいよバブルが本格化していく時期である。駒場キャンパスでは民青同盟が活動し、日本共産党の党員・支持者と接する機会もあったが、公式主義的で官僚主義の傾向が強く、魅力を感じることはなかった。 中北 浩爾は、『日…

断章438

恐ろしい時代である。隣国との紛争を「特別軍事作戦」(戦争と読め)で片づけようとする核大国がある。国際連合もG20も機能不全であり、無力だ。 恐ろしい政党がある。日本共産党だ。創立以来100年もの間、旧・ソ連(おおむね今のロシアに重なる)、旧・東欧…

断章437

日本共産党とは何か? 創立100年を迎えた日本共産党は、わたしたち民草をどうするのか? 繁栄に導くのか、それともむさぼり食うのか? 不破 哲三 ―― ペンネーム、本名は上田 建二郎。日本共産党中央委員会常任幹部会委員、党付属社会科学研究所所長 ―― は、…

断章436

日本共産党は、骨の髄(徹底して、身体の最も中心のところ)まで“スターリン主義”の政党である。スターリン主義の核心は、レーニンが唾をつけ、スターリンが乗っかり、ソ連の赤色特権党官僚階級が抱きしめた、ソ連=社会主義国という“ドグマ”である。 マルク…

断章435

日本共産党が1922年7月15日の創立から100年目。それが今年2022年である。なにか書かずにはおられまい。だって、ネトウヨだもの。すでに、中北 浩爾『日本共産党 ―― 「革命」を夢見た100年』も出版された。 けれど、わたしは困っています机の前で(「わたしは…

断章434

人類(ヒト)は、途方もなく長い歳月、小規模血縁集団の社会で生活していた。その後、人類史上の第一の大変革の波である「農耕」の開始にともない、部族社会、首長制社会、やがて古代国家形成へと変遷した。 農耕・牧畜を主たる生業(なりわい)とする農耕民…

断章433

今は、21世紀である。しかし、ウクライナ戦争で示されたロシアの戦争形態は、太古の戦争形態と瓜二つであり、民族浄化である。 「予言者モーセがイスラエルの人々に『処女だけを残してその他のミディアン人を皆殺しにせよ』と命じたのは(『民数記』第31章第1…

断章432

皇帝ダース・プーチンと大ロシア民族主義のロシアが脅威であることは、周知のことだった。ファントム・メナス(見えざる脅威)だったのではない。脅威が存在しないかのように目を閉じてきたのだ ―― 日本のお花畑思考のリベラルのように。 2016年に出版された…

断章431

あらゆる戦争は、虚飾のベールをはぎ、世界の真実を垣間見せる。ウクライナ戦争があばいたことのひとつは、ドイツの問題性である(以前、E・トッドは、「ドイツ帝国」こそが問題なのだ、と言ったことがある)。 今、ドイツでは常軌を逸したようなエネルギー…

断章430

それは2020年10月のことだった。「シュレーダー前ドイツ首相夫妻が『平和の少女像』撤去指示に抗議し、ドイツ当局に決定を撤回するよう要請する手紙を送った。(中略) シュレーダー夫妻は書簡で『区長の決定は、絶対に理解できない。それは、暴力の犠牲者と…

断章429

イギリス国防省筋は、ウクライナ軍の戦果を伝えている。しかし、誰もが秘かに思っているように、戦局が膠着すれば、時間はロシアに味方する。 「国防費を一瞥(いちべつ)するだけで両国の差は浮き彫りとなる。先週発表された国際戦略研究所の報告書『ミリタ…

断章428

日本が自衛し、未来のために戦えるように働く者もいれば、化石化したアタマのままで過去にしがみつき原稿料を稼いでいるインテリもいる。 モーリー・ロバートソンは、「ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ガラパゴス化していた日本の言論空間にも『現実』が…

断章427

「戦略をもつことは目先の小さな事にこだわらずに、長期で本質的な事を見通し、症状ではなく原因に対処し、木よりも森を見る能力を意味する」と、ローレンス・フリードマンは言った。総合戦略評価(ネットアセスメント)において、「地政学」は大きな比重を…

断章426

「人間が戦争をするのは、愚かだからでも、過去に学んでいないからでもない。戦争がいかに悲惨なものかは誰もが知っており、したいと望む人間はいない。戦争をするのはその必要に迫られるからだ。戦争するよう現実に強制されるのである」。 「武力による問題…

断章425

わたしには疑問があった。 「ブチャで虐殺の証拠を集めるべく調査している国際人権団体によると、目撃者の証言として『公開処刑』が行われていたといいます。広場に40人ほどの住民が集められた後、ロシア軍は5人の男性をひざまずかせ、そのうちの1人を後頭部…

断章424

「キーウ近郊の村や町の20人以上へのインタビューに基づいたアムネスティ・インターナショナルの最新の報告書は、ロシア兵がウクライナで民間人を処刑したと断罪している。 証言者には『ロシア軍による恐ろしい暴力を直接目撃した人々も含まれている』という…

断章423

「ロシアの支配階級には、『他国からの侵略を防ぐことは難しく、これに対処する一番の方法は、逆にロシアの国境を拡大することだ』という深く染み込んだ恐怖と教訓がある。革命の前後を問わず、ロシアの対外政策に対する考え方がほぼリアリストのロジック(…

断章422

「ドイツのメルケル前首相の軍事顧問を務めたエリッヒ・ファート氏は2日までに、オンラインで時事通信のインタビューに応じた。ロシア軍のウクライナ侵攻で、ドイツが『過度な平和主義の幻想から覚めた』と指摘。国防費が計画通り増額されれば世界2位となり…

断章421

国際条約や国連決議など歯牙にもかけない国がある。世界は戦場である。隣国・ロシアは国益のためには戦争を躊躇しない国であると、銘記しなければならない。 旧弊(昔からの悪い思想や制度、習慣など)に甘んじないで、〈国益〉〈国防〉のための新たな一歩を…

断章420

「われわれは、国益のために暴力を使う用意がある隣国がいることを認識する必要がある」(ドイツ・ショルツ首相) ロシアは北海道の鼻先にいる。 「ロシア国防省は北方領土を含む地域で、機関銃と砲兵部隊の計3千人が訓練を始めたと発表しました。 ロシア国…

断章419

日本を豊かな強い国にするためにではなく、もっぱら日本を貶(おとし)めネガティブな“空気”を助長するために、「~国では」を語る“出羽守”たちがいる。彼らの多くは、“空想的平和主義”者でもある。引き合いに出される国の一つ、ロシアに隣接し旧・ソ連から…

断章418

目を皿のようにしてロシアによるウクライナ侵攻を見ている国が、間違いなくアジアに3つある。中国と台湾とベトナムである。中国と台湾は当然、ベトナムもまた当事者として。 なぜなら、ロシア・ウクライナと中国・ベトナムは、地政学的な構造が同じであるか…

断章417

「今回の戦争は多くの戦訓を日本に提供するが、ドローンもまた例外ではない。ドローンがあれば勝利できるわけではないが、もはやドローンなくして勝利はない。ドローンを軽んじ、いまだに武装ドローンも自爆ドローンも保有せず、研究も対策もない自衛隊は新…

断章416

哲学者を名乗る内田 樹が、AERA(朝日新聞出版が毎週発行する週刊誌)3月28日号に書いた記事がAERAdotにあった。 「ウクライナ侵攻が始まって3週間余りが経過した。侵略3日後に私はSNSにこう書いた。『プーチンのシナリオは(1)電撃的にウクライナ軍を撃破…

断章415

「平和と民主主義」を守るためには、国防力を強化しなければならない。 ドイツ首相の発言を心に刻むべきである。 「ドイツが冷戦後の外交・安全保障政策の大胆な転換に動いている。第2次大戦の反省もあり、ロシアとは対立よりも協力を優先してきたが、ロシア…

断章414

ロシアのウクライナ侵攻があばき出したことの一つは、日本の危機である。各国が自国の“国益”をあからさまに追求する弱肉強食の世界で日本は、中華「帝国」的紅色全体主義体制の中国、儒教的赤色全体主義体制の「北朝鮮」、大ロシア民族主義的権威主義体制の…